【メディア掲載】『週刊ファミ通』の「報道特集」に社長インタビューを掲載いただきました(記事全文公開)

『週刊ファミ通』(2024年1月25日発売)の「報道特集」に当社代表取締役社長 森田正和のインタビュー記事を掲載いただきました。
先日公開いただきましたファミ通.comのインタビュー記事とあわせてご覧いただけますと幸いです。

『ファミ通.com』
IMAGICA GROUPがゲーム事業を分社独立。IMAGICA GEEQの狙いと展望を社長に訊くインタビュー

「報道特集」
IMAGICA GROUPがゲーム事業を分社独立 IMAGICA GEEQの狙いと展望

IMAGICA GROUPというグループ会社をご存知だろうか。
映像の企画制作や配信を主業としているが、じつはゲーム業界にも深く関わっており、誰もが知っているような大作の制作にも携わっている。
そんなIMAGICA GROUPが、ゲーム事業に特化した会社“IMAGICAGEEQ”を2023年4月に新設。その狙いや展望を社長に訊いた。

IMAGICA GEEQ 代表取締役社長 森田正和(文中は森田)

IMAGICA GROUPがゲーム事業に特化したIMAGICA GEEQを設立

―― IMAGICA GROUPと、2023年4月に分社化したIMAGICA GEEQがどのような会社なのか、ご紹介をお願いします。
【森田】IMAGICA GROUPでは、映像の企画制作、配信を主業としています。2023年の分社化で生まれたIMAGICA GEEQが目指しているのは、グローバルゲーミングサービスカンパニー。パブリッシャーの方々のご要望にお応えする、E2E(エンド・ツー・エンド)―ゲーム制作業務の始まりから終わりまで―のサービスが提供できる会社になることです。業務としては3Dや2DのCG制作、QA(クオリティアシュアランス。品質保証)の事業をすでに運営しています。

―― IMAGICA GEEQはどのような強みを持つ会社になるでしょうか。
【森田】ひとつの特徴と、強みにしているのが3D制作の事業分野です。3D制作部門の従業員が300人ほどいまして、3DCG分野においては日本の中でも大きな事業をさせていただいているのかなと思っています。我々がもっとも大切にしているのが、“高品質で信頼のサービスを提供する”ということです。これは当社のミッションとしても掲げていて、お客様の期待を超える顧客価値を創造し、提供していきたいという理念があります。

――人員数だけでなくそのクオリティーも大切にして、質と量を両立していると。
【森田】さらに、3DCG分野の特徴としましては、社内での教育をしっかり行っているということが挙げられます。画力はあるけど3DCG制作経験が少ないというスタッフでも、入社後にしっかり研修を受けてから各プロジェクトに参加し、活躍してもらっています。デザインの才能があるメンバーを社内でみずから教育することによって、一定のレベルのアートを手掛けられるスタッフを多数抱えているのは、当社の強みだと考えています。そうして育成した人材は、当社のオフィスで進めているプロジェクトに参加してもらうこともできますし、お客様の会社にチームごと常駐することもできます。そのほかにも、お客様にオーダーをいただいて、社外にアウトソーシング(業務の一部を外部に委託すること)し、マネージングするといった業務も行っています。つまり、お客様のご要望に応じていろいろな対応ができるということが大きな特徴かと思います。

―― IMAGICA GEEQを設立した狙いと意図についてご説明いただけますでしょうか。
【森田】「2025年にIMAGICA GROUPをどのような会社にしたいのか」という中期ビジョンを策定するにあたり、ゲーム市場が今後ますます成長していくだろうと考えました。ですが、これまでのIMAGICA GROUPのゲーム開発への関わりかたは、ゲーム制作の一部を受託したり、スタッフを派遣したりするのが柱となっていました。ゲーム業界の成長性を見て、これまでそういった実績がある我々としてどうするかを考えたときに、いまある強みを伸ばす、ゲーム制作のバリューチェーンを広げる、さらにグローバルに展開していく……という大きな方針を立てました。それをもとに会社を分割してゲームに特化したIMAGICA GEEQを設立しました。今後は3Dや2DのCG制作はもちろん、ローカライズ事業へ領域を広げるなど、ゲーム事業をグローバルに展開していきたいと考えています。

イギリスに本社を置くUniversally Speaking社との業務提携が実現

―― 2023 年はUniversally Speaking 社( 以下、US社)と業務提携契約を行いましたが、この狙いを教えてください。
【森田】US社はイギリスに本社を置く会社で、QAやローカライズ、オーディオサービスも行っており、我々が目指しているエンド・ツー・エンドの仕事をグローバルに展開しています。US社と当社が提携して可能になる分野というのは、我々がまだ自前で持っていないローカライズとグローバルの部分ですね。これらをいっしょに手掛け、US社が海外のクライアントから受けた仕事を、彼らがカバーしきれていないアジア圏に向けて、当社を通じてお届けすることができるのではないか。そういった可能性を我々だけではなく、US社も魅力に感じているようです。いずれにせよ、エンド・ツー・エンドでゲームのパブリッシャーが求める、川上から川下までのサービスを提供するということは一致しています。

―― いい相互関係が生まれそうですね。
【森田】お互いの目的はもちろん、バリューチェーンのエリアも同じですし、品質を大事にするという理念も共通しています。それは、まずは品質ありきということ。品質を確実にしながら仕事を伸ばしていく。最初から売り上げや数字のボリュームを求めていくのではなく、品質を求めてクライアントの信頼を得て、結果としてボリュームにつながればいいという考えが我々と完全に一致しています。さらに、エリアごとにいろいろな業務分野をシェアできるといいますか、補完し合えるということで、今回、包括的な業務提携ができたと考えています。

IMAGICA GEEQが求める人材

―― IMAGICA GEEQではゲーム開発事業にまつわる人材を募集中とのことですが、どのような人に来てほしいですか?
【森田】ゲーム業界では当たり前といえば当たり前なのですが、大前提としましてゲームが好きな方、もしくはゲームに関心がある方。さらにはチャレンジ精神のある方で、なおかつ忍耐強いと言いますか、持続力のある方に来てほしいですね。CG制作って皆さんが想像している以上に地味な作業ですから(笑)。3Dでも2Dでも、地道に描き続けるにはとにかく忍耐が必要です。ゲーム好きでチャレンジャーな方はたくさんいらっしゃると思いますが、継続して続けられる方は少ない気がします。

――まとめると、ゲーム好きのチャレンジャーで、できれば忍耐強い方。
【森田】そういった方が当社には合っていると思います。また、IMAGICA GEEQを設立するにあたってバリュー(行動指針)を作りました。それは、つねに感謝の気持ちを持とう!(Have Gratitude)、チームで最高の仕事をしよう!(Enhance your team’s abilities)、活き活き楽しく働こう!(Enjoy your work)、新しい何かを求めよう!(Quest for something new)。GEEQという社名の頭文字とも関係していますが、これら4つのバリューに共感していただける方といっしょに仕事がしたいですね。先ほどお話しした通り、興味ややる気さえあれば、3ヵ月の教育期間を経て一定のレベルには到達できると思います。そこはこれまでの実績がありますから。あとは実際にプロジェクトに入ってみて通じるかどうか。さらにチャレンジできるかどうか、粘り強く継続できるかどうかが重要になると思います。

――3Dや2Dのデザイナーのほかに、募集される職種はありますか?
【森田】一般的に“プロデューサー”と呼ばれる人材も募集しています。理想はビジネスプロデューサー……お客様のご要望をお聞きして、それを事業に反映したり、自分たちやアウトソーシングのリソースを使ったりして、クライアント様に期待を超えるような価値を提供できる人材が欲しいですね。あとはグローバルの仕事がしたい人材。こういった方たちがいちばん必要だと思っています。

――デザイナーに関しては、社内育成システムがあるので新人の方でも大丈夫だと思いますが、プロデューサーに関しては業務経験者のほうが合っていそうですね。
【森田】デザイナーに関しても、できればマネジメントを任せられる人材がほしいですね。社内にも成長してプロジェクトリーダーを任せられるスタッフもいるのですが、クリエイティブなことは大好きだけど、部下の面倒をみるのは苦手という方も多いので(苦笑)。

IMAGICA GEEQが掲げる今後の長期ビジョン

――最後に、今後長期で見たときに目指すビジョンを教えてください。
【森田】ビジョンと言えるかわかりませんが、冒頭申し上げましたように、ゲームという事業をグローバルに川上から川下まで行うことを、我々はエンド・ツー・エンドと呼んでいますが、この事業領域にわたってお客様の期待を超える価値を提供していきたいと思っています。そしてIMAGICA GROUPのIP(知的財産)を使って横展開、そこからゲームを開発し、アートを制作し、ローカライズし、QAして自社グループでグローバルに展開できるようになったら最高ですよね。

――自社のアニメを自社でゲーム化するというようなことでしょうか?
【森田】とてもありがたいことに最近ですと、グループが原作を持つ『薬屋のひとりごと』や『オッドタクシー』などのテレビアニメも好評で、今後はこのようなグループIPをよりうまく活用できるように、力を蓄えていきたいなと考えています。いまは、まだまだ実力はありませんので、お客様の制作のお手伝いをさせていただきながら、事業領域を広げてグローバル展開の基盤を成熟させていきたいですね。「地に足をつけつつ、新しいことにチャレンジしていきたい」というのが、中長期的に見たときのビジョンになります。これまで、映画やドラマ、アニメ、CMなどの映像を主軸に手掛けてきたIMAGICA GROUPが、ゲーム事業に特化したIMAGICA GEEQを設立したことを多くの業界関係者やゲームファンに認知していただき、まずはお客様のご要望に対して、グローバルも含めて、ゲームの制作・サービスにおけるフルのバリューチェーンで対応していきたいと思います。

(写真左)Universally Speaking CEO Andrew Brown氏

出典情報:『週刊ファミ通』2024年1月25日発売号「報道特集」にて掲載

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