『多端末検証』の取り組み

更新日:2024/07/10

はじめまして、QAサポート部で機材管理を担当している 「 I 」 です。

ゲームジャンル、デバイス、プラットフォーム・・・ゲームの多様化が進み続ける中で、
ユーザー体験に直結するデバッグ・テスト検証は開発工程における非常に重要な施策といえます。

とはいえ開発に携わる方々にとってのゲームデバッグ、ひいては品質管理というものは、
重要な工程でありながらも割けるリソースが限られている悩ましい施策の1つではないでしょうか?
今回はそんなデバッグ業務の中から『多端末検証』の概要を、IMAGICA GEEQの取り組みとともに紹介させていただきます。

  1. 『多端末検証』とは?
  2. 『多端末検証』の目的
  3. どのような端末を使用するのか?
  4. 『多端末検証』の実施における課題点
  5. 『多端末検証』のモデルケース
  6. まとめ

1.『多端末検証』とは?

スマートフォンやタブレット、ウェアラブルデバイスなど、様々なデバイスが一般化した昨今、
幅広いユーザーの要望に応える為、多様なデバイスが色々なメーカーから展開されています。

ユーザーの好みは様々ですが、どのようなデバイスでもすべての機能が問題なく動作する事を確認するため、
事前に様々なデバイスを使用して検証を行うのが『多端末検証』です。

2.『多端末検証』の目的

先ほど、「どのようなデバイスでもすべての機能が問題なく動作する事を確認するため」と言いましたが、
実は、多端末検証の目的はそれだけではありません。

💡有効な目的設定

  • デバイスやOSの違いによって発生する不具合を検出・改修する
  • ユーザー目線での使用感に注目して不満やクレームに繋がるポイントを見つけ出し、ユーザビリティの向上を図る
  • 推奨スペックを決めるための情報収集として、幅広い機種を使用しての検証を行う

…このように、様々な目的を設定して実施内容をカスタマイズ出来る便利な検証方法が『多端末検証』です。

3.どのような端末を使用するのか?

スマートフォン向けアプリであれば、
「iPhone」「Galaxy」「Pixel」「Xperia」「AQUOS」といったよく聞くシリーズはもちろん、
「ASUS」「OPPO」「Xiaomi」といった海外メーカーのデバイスも使用します。

また、場合によっては「iPad」「Androidタブレット」のように画面サイズの大きいものや
「Galaxy Z Fold(折り畳み型スマートフォン)」のようなを変わった端末を使用する場合もあります。
十分な検証端末を揃えるには、日々リリースされる新たなデバイス情報を追いつつ、
必要なデバイスをタイムリーに入手していく必要があるのです。

4.『多端末検証』の実施における課題点

『多端末検証』によって様々な目的を達成することができる反面、
その目的自体を曖昧なまま実施してしまうと、十分な成果を得ることはできません。
実施においては前章に上げた端末の確保を中心に、いくつかのハードルをクリアする必要があります。

⚠多端末検証を行うにあたって生じるハードル

  • デバイスの購入や管理に多額の費用がかかる
  • デバイスの種類が多く、購入対象とするための選定基準がわからない
  • 古い、もしくは珍しい機種やOSのデバイスを用意できない
  • OSごとの違いがよくわからない
  • 検証のための時間や人的コストの捻出が難しい。。。

自社内でテスト検証をしたことがある、あるいは実施しようとしたことがある方でしたら、1度はこのような課題に直面したことがあるのではないでしょうか?
IMAGICA GEEQは第三者検証のプロとして、そのような課題の解決をサポートしています。
豊富な端末と検証実績があるので、目的が定まっているなら簡単なやり取りだけでOK。
そうでない場合もお話を伺いながら必要な検証を実現するまで導きます。

5.『多端末検証』のモデルケース

IMAGICA GEEQでは実際にどのような検証を実施しているのでしょうか。
過去に行った多端末検証の事例をいくつかご紹介します。

①リリース前のゲームアプリの性能テスト

実施台数:50台
目的  :推奨スペック選定の情報抽出、問題傾向の分析、固有不具合の検知
検証内容:ゲーム初回起動から全機能を満遍なくプレイ。各機能ごとに「快適性」「操作性」「画面表示の不備」「端末温度の変化」「バッテリー残量の変化」といった観点で評価を実施。

②リリース済みゲームアプリの動作確認テスト

実施台数:100台
目的  :古い機種でも支障なくプレイできることを確認
検証内容:ゲーム初回起動から各機能を一定時間プレイ。推奨環境はクリアしているがスペックの低い機種や発売から一定期間以上経過している古い機種での検証を重点的に実施し、プレイに支障が出ないかという観点で評価を実施。

③リリース済みゲームアプリの動作確認テスト

実施台数:30台
目的  :最近のユーザー環境に寄せて重点的に検証し、最高品質状態での動作を確認
検証内容:デバイス条件を直近2年以内に発売された端末に限定した上で、最新OSと1世代前のOSにて、ゲーム開始から各機能を一定時間プレイして評価を実施。

④リリース前ゲームアプリの動作確認テスト

実施台数:300台
目的  :あらゆる機種、OSで問題なく動作することを確認
検証内容:様々な端末とOSの組み合わせで検証を行い、基本システムが想定通りに動作しているかという観点で、動作確認を実施。

6.まとめ

☑多様化するデバイスの動作確認には『多端末検証』が必須
☑機種や台数を変えることで様々な目的応じた検証に対応できる
☑端末の手配にはデバイスの知識とコストが必要
☑第三者検証会社へ依頼することで最適な提案を受けつつコストを抑えての実施が可能

いかがでしたでしょうか。
今回は多端末検証の必要性と意義について、ご案内致しました。

IMAGICA GEEQでは期間限定で多端末検証の端末使用料を無料とするキャンペーンを実施しています。
少数の端末でおためしできるプランもご用意しておりますので、ご興味がありましたら、
まずはお気軽にお問合せ下さい。